ヘレン・ケラー『私の宗教:ヘレン・ケラー,スウェーデンボルグを語る<決定版>』

2015.03.17 02:31|書籍紹介
私の宗教: ヘレン・ケラー、スウェーデンボルグを語る 《決定版》私の宗教: ヘレン・ケラー、スウェーデンボルグを語る 《決定版》
(2013/12/26)
ヘレン ケラー

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目が見えず,耳が聞こえず,話ができないという三重苦を克服した,偉人ヘレン・ケラー。

しかし,そのヘレン・ケラーが,スウェーデンボルグの熱心な信奉者であったということは,この本に出会うまで,全く知りませんでした(>_<)

この本で印象に残ったのは,第8章の「障害は神から与えられた試練」です。

ヘレン・ケラーが,盲・聾・啞の三重苦をどのように受け止めていたのかは,興味が湧くところですが,その点について,ヘレン・ケラーは,次のように述べています。

「私は自分の身体的障害を,どんな意味でも神罰だとか不慮の事故であると思いこんだことは一度もありません。もしそんな考え方をしていたら,私は障害を克服する強さを発揮することはできなかったはずです。」(本書174頁)
「あらゆる種類の障害は,当人がみずからを開発して真の自由を獲得するように勇気づけるための,愛のむちということになります。」(本書175頁)



こうした記述からすれば,ヘレン・ケラーは,自らの障がいを魂を浄化するために必要な試練,鍛錬であると捉えていたことが窺われます。

ただ,自分の障がいを試練であると受けとめることができたとしても,三重苦を実際に克服する強靱な精神力がないと,到底立ち向かうことができないものであったと思います。

小さな苦難でも色々と思い悩んでしまう私からしたら,ヘレン・ケラーが三重苦を克服する強さをどのように身につけたのかは,知りたいところです(^ ^)

本書において,ヘレン・ケラーは,最初の転機として,「WATER」という言葉を理解したときの感動を挙げています。

以下の話は有名な話ですね。

サリヴァン先生が,ヘレン・ケラーにコップを手渡し,その単語を綴り,その後,コップに水を注いで「WATER」と綴りを書きました。

しかし,ヘレン・ケラーは,コップと水を混同してしまい,コップを水と綴り,水をコップと綴ったそうです。

すると,サリヴァン先生は,ヘレン・ケラーをポンプ小屋まで連れて行き,サリヴァン先生がポンプを漕いでいる間,その水をコップで受け取るようにヘレン・ケラーに指示しました。

そして,サリヴァン先生は,空いたほうの手で再び力をこめて「WATER」と書きました。

このときのことについて,ヘレン・ケラーは,以下のように,述べています。

「突然,私の中に不思議な感動が湧きあがりました。おぼろげな意識。遠い記憶のような感覚。それは,まるで死から甦ったような感動でした!先生が指を使ってしていることは,私の手の上を走りぬける冷たい何かを意味しているのであり,こうした記号を使えば私も人に意志を伝えることができるのだということを,私は理解したのです。それは,けっして忘れることのできないすばらしい1日でした!」(本書185頁)



この体験を経て,ヘレン・ケラーは,自分の障がいに立ち向かえるだけの強さを感じたということなので,この体験は,ヘレン・ケラーが言うように啓示的な性質を帯びた体験だったのだなと思います。

ただ,この体験だけでは,世界各地を回って講演活動をしたり,社会福祉活動をしたりする原動力までは生み出されなかったと思います。

やはりヘレン・ケラーにとって,スウェーデンボルグの著書との出会いが本当の転機であったのだと思います。

「スウェーデンボルグのメッセージが私に解き明かされたとき,もうひとつ別の貴重な贈り物が人生に付け加えられたのです。そのときの自分の感情を言葉にしてみるなら,それはあたかも光のなかったところに光がさし,漠然とした世界が燦然たる確実性を帯びてきた,といった感じでした。私の心の地平線は,競争や闘いが依然として激しい,華やかな運命へと押し広げられたのです。」(本書187頁)

   

ヘレン・ケラーの精神世界に触れることができる本として,本書をオススメ致します(^ ^)


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