スウェーデンボルグ『天界と地獄』

2015.02.23 00:41|書籍紹介
天界と地獄天界と地獄
(2012/01)
エマニュエル スウェーデンボルグ

商品詳細を見る


スウェーデンボルグは,18世紀に北欧で活躍した科学者であり,神学者であり,神秘主義思想家です(他にも多くの肩書きがあります。)。

スウェーデンボルグの知能指数は200を超え,9ヶ国語を操り,数学・物理学・天文学・宇宙科学・鉱物学・化学・冶金学・解剖学・生理学・地質学・自然史学・結晶学など,多方面の分野に精通したいわば天才です(^ ^)

スウェーデンボルグは,50代半ばで,幽体離脱した状態で霊界に出入りすることができるようになってから,膨大な霊界探訪記を著しています。

シルバーバーチの霊訓などに代表される霊界通信は,霊界から送られてくるメッセージを地上の霊媒が受け取るという性質のものなので,スウェーデンボルグの霊界探訪記は,一般的な霊界通信とはちょっと違いますね。

本書の訳者である宮崎伸治氏は,「数多く読んできた霊界著作の中でも最も信頼に値すると思えたのがスウェーデンボルグの著作」と評価しています(本書5頁)。

スウェーデンボルグの文章は,内容や用語が難解で,格調の高い荘厳な文体らしく,それを訳者の方で読みやすい訳文にしたということです。

確かに全体的に読みやすい文章になっていますね(^ ^)

ただ,一読しただけでは意味がよく分からない部分もあり,私はちゃんと理解できているか,心許ないところがあります(>_<)

興味深いと思ったのは,「世俗的なものを拒否する必要はない」(本書47頁)というところです。

スウェーデンボルグは,「特に金銭や名誉など世俗的なものを拒否し,神や救済,永遠の生命について敬虔に瞑想し続け,祈ったり,聖書などの霊的な書物を読んだりして過ごす人生」は,間違っていると指摘しています(同頁)。

「実際そのように世俗を捨て,霊の中に生きている人たちは,もの悲しい人生を送っており,天界の喜びを受け付けません。なぜなら,だれもが自分の人生をあの世にもっていくからです。
 人間が天界の生命を受け入れるためには,世俗に生き,仕事をし,道徳的・社会的に生きることで霊的人生を受け入れなければなりません。それ以外の方法では霊的人生は築けませんし,天界へ入る準備もできません。」(本書47頁)



霊界通信などを読み込んで,霊界のことばかり考えていると,世俗的なことがくだらないと思えてしまうこともあり,世俗から離れて,瞑想でもしていた方が充実感を覚えるんじゃないかとか考えたりしたこともありました。

しかし,世俗から離れて,他人と交わる機会が無くなれば,人の役に立つこと自体が出来なくなり,隣人愛の実践の機会も無くなりますよね。

なので,世俗に生き,きちんと仕事をしながら,スピリチュアリズムを実践することが重要なのだと思います。

ただ,世俗の中で生きていると,どうしても世俗にまみれてしまいますよね(~_~;)

特に仕事が忙しいときは,霊的なことなど,どこかに吹き飛んでしまい,目の前の仕事をどう処理するかということで頭が一杯になってしまうことはよくあります。

そうなると,人の役に立つとかという意識も薄れてしまい,まさに世俗にまみれてしまいます。

世俗の中で生きながら,世俗にまみれず,人の役に立ちたいという強い気持ちを持ち続け,それを実践することは,本当に難しいなとよく思います。

あと本書のなかで興味深かったのは,「天界と人類との結びつき」(本書123頁)のところです。

スウェーデンボルグは,以下のように言っています。

「もし人間が,『あらゆる善は神から生じ,あらゆる悪は地獄から生じている』という事実を信じれば,善を自分の手柄にすることも,悪に誘惑されることもなくなるでしょう。また,自分が考えたり行ったりする善の中に神を見るでしょうし,自分の中に流れ込んで来る悪はすべて地獄に追い返すでしょう。
 なのに人間は天界や地獄から流れ込んで来るものなどないと思いこんでいるため,考えたり欲したりするものはすべて自ら考えたり欲したりしたものだと思い,流れ込んできた悪に染まったり,流れ込んできた善を自分の手柄にしたりするのです。」(本書124頁)



人の役に立てたと思うとき,それが自分の手柄だと自惚れてしまうことがありますが,それは要注意ですね(>_<)

人の役に立とうと努力するとき,その背後には霊界からの援助があるはずで,その努力が実ったのであれば,自分の努力や能力の結果ではなく,霊界からの援助があったおかげだと思います。

自分がいま弁護士として仕事ができているのも,弁護士として人の役に立ちたいという気持ちを自分が持ったときに,霊界からの援助があったからに違いないと思っています。

そうでなければ,司法試験に受かる実力も能力も自分には無かったと思います。

霊界からの援助に感謝し,自惚れることなく,謙虚に日々実践を心がけたいですね(^ ^)


スポンサーサイト

コメント

世俗に生きるって

税理士をやっている30才の者です。

今税理士業界は確定申告の真っただ中で、
私がいる事務所でも徹夜したり土日も働いたりしている人が後を絶ちません。
そんな状況だと、人の役に立つだの何寝ぼけたこと言ってんだって状態ですね。

ただそんな状況だからこそ、仕事と人生の意味を考えている人もいますね。
圧倒的に少ないですが。9割以上は、仕事で忙しいことで自分の人生の目的だとか
を考えなくていい言い訳にしているような気がします。
思考停止に陥っている人ばかりですね。特に組織に属している人がその傾向が強いように思います。

「人の役に立つ」と一口に言っても難しいですよね。
・人に役に立たねば、と自己犠牲の精神になってしまう人。
・人の役に立たないなら自分の存在意義はないと思ってしまう人。

自分の得意なこと、好きなことを通じて人の役に立つことがイコール純粋に自分の幸せという境地になりたいものですね。

Re:世俗に生きるって

spitax 様

コメントありがとうございますm(_ _)m

私と同世代で,しかも隣接業種ということもあって,親近感を感じます(^ ^)

やはり,税理士さんも忙しいのですね。

私の場合,忙しいときは,スピリチュアリズムから離れて,目の前の仕事のことばかり考えてしまい,ある程度余裕が出てくると,霊界通信とか読んで,人生の意味を再確認する,ということを繰り返してきました(>_<)

組織の中にいる限りは,自分の仕事量を完全にコントロールすることはできないですし,逆に独立して自分の事務所を構えても,今度は事務所経営という面も考えなければいけなくなり,やはり忙しさからは免れない気がします。

このあたりは,spitax様のような税理士さんと弁護士は似たような感じかもしれませんね(^ ^)

忙しいなかでも,人の役に立つという気持ちを常に持ち,実践していくには,どうすればいいのか,ということを自分なりに考えた結論として,私は,ブログを書くことにした次第です。

これが正しいかよく分かりませんが,とりあえずブログは頑張って続けていこうと思ってますので,今後も何か思うことありましたら,コメントお願い致しますm(_ _)m

No title

こんばんわ。

大事なのは動機ではないでしょうか。

それさえ良ければ、現世の結果は関係ない、というのが、シルバーバーチ的基本概念だったような気がするのですが。

もちろん、結果は目指すものとして重要なのではあると思いますが。

そう考えると、「役に立つ」ということも、結果より動機によって霊界での評価(自分自身に下す)は決まるのではないでしょうか。

それさえ見据えていれば、どんな結果であろうとも、取り越し苦労に煩わされることなく、生きて行けるのではないでしょうか。目先の結果にとらわれず、自分の心を見れば良い。

シルバーバーチならそう言うんじゃないかな、という観点で考えてみました。

Re:No title

香月真 様

コメントありがとうございますm(_ _)m

シルバーバーチ的観点からのご指摘,おっしゃるとおりだと思います。

香月様がおっしゃっているように,大事なのは動機ですし,結果は目指すものとして重要ですよね。

香月様のコメントに触発されて,動機と結果について記事を書いてみました。

正直,私は,まだまだ未熟なので,もしまた思うこと等ありましたら,是非コメントをお願い致しますm(_ _)m



非公開コメント

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

spilaw

Author:spilaw
性別:男性
年齢:30代
職業:弁護士
座右の書:『シルバー・バーチの霊訓』

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR