ある妊娠中の方からの相談

2015.02.07 22:27|仕事
先日,妊娠中絶をするか,出産するべきかどうかで迷っている妊娠中の方から,相談を受けました。

聞くところによると,相手方の男性は,「産んでもオレは知らない。認知は絶対しない!」と断言したうえで,音信不通になっているとのことでした。

相談者の女性は,産みたいけれど,相手方は認知もしないし,養育費も払わないと思うので,子どもをちゃんと養っていけるかすごく不安・・・,ということでした。

この場合,法的手段としては,子どもを出産した後に,裁判所に認知の調停を申し立てることになります。

認知の調停が成立すれば,相手方の男性と子どもとの間に,法律上の親子関係が生じます。

これによって,相手方の男性は,子どもを養育する義務を負うことになり,実際に子どもの面倒を見ている母親の方から,養育費の請求をすることができます。

ただ,これはあくまで形式的な法律論で,実際のところは,色々と問題があります。

まず,認知の調停がうまく成立したとしても,養育費を払うかどうかは,また別問題ということです。

認知の調停を起こすまで認知をしようとしなかった男性ですから,養育費を払わない可能性は高いと思われます。

そうなると,今度は,養育費請求の調停を起こす必要が出てきます。

この調停が成立したとしても,その後に養育費を払わなくなったりすることはよくあり,その場合は,強制執行ということで,相手方の給料の差押え等をしていくことになります。

しかし,職を転々とするような人の場合,勤務先の特定が難しく,給料の差押えができないというケースも結構あります。

このように考えると・・・,結局,養育費をきっちりとれる可能性は高くない,という結論になってしまいます。

このような説明を相談者にすると,「やっぱり今後の生活が不安。堕ろした方がいいのかな・・・。」という感じになってしまいます。

しかし,シルバーバーチは,以下のように言っています。

 「とにかく中絶の行為がなされた瞬間から,それは間違いを犯したことになります。いいですか,あなたがた人間には生命を創造する力はないのです。あなた方は生命を霊界から地上へ移す役しかしていないのです。その生命の顕現の機会を滅ぼす権利はありません。中絶は殺人と同じです。妊娠の瞬間から霊はその女性の子宮に宿っております。」(『シルバーバーチの霊訓(八)』131頁(潮文社))



これをそのまま相談者に伝えたい衝動に駆られましたけど,それはおさえました(>_<)

妊娠中絶する場合も,その動機が問われるので,今後の生活が破綻しそうという経済的理由で中絶を選択した場合,その動機は考慮されると思います。

しかし,シルバーバーチが「中絶は殺人と同じです。」と言っているとおり,中絶は望ましいものではないので,私としても,何とか中絶を避けて,出産する方向で相談者に検討してもらいたいと思っています。

ただ,出産する場合,上記のとおり,その後の生活不安というのはあるので,「相手方の男性から養育費を回収するために,あらゆる法的手段を使って,できる限りのことはさせて頂きます。」とか,「幼いお子さんがいて働くこともできず,財産もなく,親族等からの援助も期待できない,といった場合であれば,生活保護を受給できる可能性があるので,私も生活保護の申請に同行して,担当者を説得します。」とか,色々説明して,生活への不安をできる限り取り除いてもらうように,心がけています。

相談者の女性としても,やはり出産したいという気持ちはあるので,そのために弁護士としてできることは何か,というのを今後も考えていきたいと思います。


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職業:弁護士
座右の書:『シルバー・バーチの霊訓』

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