2018.07.14 00:34|仕事
先日,認知症が進んで判断能力がほとんど無くなってしまった高齢の男性の後見人に選任されました。

後見人になった経験はあまり多くないので,不安になりつつも,とりあえずご本人と面会しようということで,ご本人が入所している施設まで面会に行ってきました。

しかし,ご本人は,要介護5で寝たきりの状態ということもあり,私が声掛けをしても全く反応はありませんでした(~_~;)

こういう場合に,本人のために何ができるか,本人の役に立つというのは,どういうことなんだろうと考えたりしますが,なかなか悩ましいですね(~_~;)

後見人になると,本人に代わって決定していく権限を持つので,本人の財産管理,たとえば預貯金からお金を引き出したりすることもできますし,病院の転院とか入所施設の変更なども後見人の判断で出来てしまいます。

ですので,本人がどのような日常生活を送るかということは,後見人の判断で決めることができるのですが,そういった権限を持っている反面として,やはり責任は重いなあと思います。

しかも,本人の家族でもなく,私のような見ず知らずの他人である弁護士が後見人になって,その後見人の勝手な判断で,ご自身のことを色々と決められてしまったら,本人はどう思うのだろうと感じました。

本人に判断能力が無くなってしまったとしても,やはり本人の意思というのは可能な限り尊重されるべきだなあと思いました。

もちろん現時点では,本人の意思確認というのは難しいですが,「もしご本人に判断能力があれば,こういう判断をするのではないかな」と推測していく努力はできると思います。

後見人自身の価値観,人生観を押し付けるのではなく,本人になりきって考えてみて判断するということが,本人の望むことではないかと思いました。

そのためには,本人の人生を振り返ってみて,どういう生活を送ってきたのか,どういう人柄,性格だったのか,ということを家族等から聞き取ったり,日常的に接している施設の方々の話を聞いてみたりして,本人のことをまずよく知ることじゃないかと思います。

本人の意思確認が現状できない以上は,答えのない問題ではありますが,「これが本人が望んでいることではないか」と確信できるところまで,ひたすら本人の立場にたって考え抜く,ということが,後見人として人の役に立つことではないかと思いました。

判断能力が低下した方を支援する場合,本人の考えは無きものとして,支援者の考えが中心になりがちですが,本人の意思の尊重という視点は,忘れずに持っていたいなと思った次第です。

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2018.06.03 23:36|仕事
先日,兄弁(先輩弁護士)と一緒に担当していたある裁判で,裁判官が下した決定に兄弁が納得せず,異議を出し,兄弁と裁判官とで激しい議論になるということありました。

この裁判官は,経験豊富なベテラン裁判官ということもあり,若手の私からしたら,この裁判官から反論されると,なかなか再反論することも出来なくなり,委縮してしまうのですが,兄弁はそんなことはお構いなしです。

ああ言われればこう言うということの繰り返しで,兄弁は一歩も引かずに反論していました。

私は完全に傍観者になってしまい,「先輩すごいな」と横で感心してしまっていました(>_<)

結局,兄弁の意見はその場で裁判官に却下されたのですが,裁判が終わった後も,兄弁は,「絶対に裁判官の判断はおかしい!納得できない!」と怒り心頭でした。

そして,兄弁は徹夜して裁判官の決定に対する反論書を作成して裁判所に提出するということをしました。

こういう兄弁の闘争心を見て,「この熱量,エネルギーはどこからきているんだろ??」と思いました。

まず,「人の役に立ちたい」というベクトルとは違っているなと思いました。

普段,その兄弁は,依頼者への対応も割と雑ですし,依頼者の話も正直あまり聞かないといったこともあるので,「人の役に立ちたい」というのが原動力になっているわけではなく,むしろ自分がこうだと思った方向に突っ走るタイプに見えるんですよね。

兄弁と一緒に事件を担当していて,兄弁は時々スイッチが入ると,凄い勢いで反論したりするのですが,自分のなかでピークを越えると,一気に収束して,担当事件に無関心になったりもします(~_~;)

なので,先の裁判の件も「依頼者のために全力を尽くすために反論している」というよりかは,「おかしい,不合理と思ったことには徹底的に反論する」ということかなと感じました。

ただ,不合理なことへ反論するときのエネルギーというのは,もの凄いものがあって,そういう気迫を持った弁護士が,画期的な判決とかを勝ち取ってきたのだろうなとも思いますので,真似したい部分はあるなと思っています。

性格的に穏やかな同期の弁護士との間で,この件について話題になったとき,「ああいった先生は,生まれながらの戦闘民族なので,真似できない」といった話も出たりしましたが(^ ^)

ただ,ああいう闘争心を「人の役に立つ」という方向で少しでも真似したいものだと思いました(^ ^)

2018.03.31 23:10|仕事
私は,自己破産事件を比較的多く担当してきましたが,破産事件の依頼者に対して,イライラしてしまったり,悩まされたりすることが少なくなかったです(~_~;)

よくあるのは,事務所に来てもらう日程を決めていたのに,何度も無断キャンセルされる,電話連絡しても一切出なくなり音信普通になる,といったもので,破産の準備手続きが進められなくて困ってしまうんですよね。。。

しかも,そういう場合,借入先である債権者から,「いまどうなってるんだ!いつまで待たせるんだ!」といったお怒りの電話が事務所にきたこともありました(~_~;)

自己破産の依頼を受けたケースでは,まず弁護士から各借入先に書面を送って,「本人の代理人弁護士になったから,今後本人には一切連絡しないで欲しい。何かあれば弁護士あてに連絡欲しい。」といったことを伝えます。

そうすると,たいていの債権者(借入先)は,本人に取り立てするのをやめるので,本人はそれで安心してしまい,弁護士に任せきりになり,弁護士との打ち合わせにも,電話連絡にも対応しなくなる,という結果になってしまったりするんですよね(~_~;)

しかし,自己破産するにしても,裁判所に出さないといけない書類が多くて,たとえば,本人に毎月家計簿をつけてもらう必要があったりするのですが,破産事件の依頼者はきちんと家計簿をつけられない方が多いです。

そうなると,毎回,家計簿のつけかたを指導したりとか,「〇〇の書類を次回必ず持ってきてくださいね。」と指示したりということで,法的な知識を駆使するという場面も少なく,もちろんクリエイティブな仕事でもなく,面白みに欠けるということも,正直あります。

ただ,自己破産することで,借金をチャラにして,人生を一からやり直すことができるという本人のメリットは大きいと思うので,依頼者のいいかげんなところには目をつむり,裁判所に破産が認められるところまで,頑張って付き合うようにしています。

話が飛びますが,シルバーバーチは,地球をトレーニングセンターと言っていますね。

「地上はトレーニングセンターのようなものです。霊が死後の生活に対して十分な支度を整えるための学校です。」(『シルバーバーチの霊訓(十)』41頁(潮文社))



みな未熟で不完全な面があるからこそ,地球というトレーニングセンターにいるわけなので,他人の未熟で不完全な部分が目に付くのは当然で,そこにイラついたり,責めたりしてもしょうがないなあと思うようになりました(もちろん自分自身にも未熟な面があるわけですしね)。

瞬間的にイラついたりしてしまうこともありますが,そのイライラや怒りの持続時間は前よりは少なくなっている気がします。

破産事件は,依頼者対応に困るうえ,報酬も少ない案件ではありますが,今後も破産の依頼は断らずに受けていこうと思っています(^ ^)

2018.01.25 22:14|仕事
弁護士として働き始める場合,12月に研修を終えて弁護士登録し,1月から法律事務所へというケースが一般的なので,1月になると,弁護士会の会合などで,新人弁護士とよく遭遇します(^ ^)

私の事務所でも1月から新人弁護士が入り,私もその新人弁護士と接する機会は多くあるのですが,私からすると,その新人弁護士は礼儀正しくて真面目な性格という印象を持っていました。

しかし,事務員さんたちと新人弁護士の話題になったときに,事務員さんいわく「あの先生(新人弁護士)は,他の弁護士に対する態度と事務員に対する態度が全く違くて。。。」とのことで,びっくりしました(>_<)

事務員さんによると,その新人弁護士は,先輩弁護士たちには非常に腰が低くて礼儀正しいけれど,事務員さんに対しては横柄で見下した態度をとってくるので,気持ちよく仕事が出来ない,ということでした。。。

私としては,普段から事務員さん達の仕事面とか人間関係についても,きちんと配慮できているのではないかと勝手に自負していたのですが,そのことに全く気づいておらず反省です(~_~;)

あと,人によって態度が変わるというのは,私のなかでも少なからずある気がして,たとえば,重鎮のベテラン弁護士とか,会社経営者,企業役員などの社会的地位が高い方の前では非常に低姿勢になるとかは,全然ある気がします。。。

なので,新人弁護士の態度は,他人事ではないなあと思いました(>_<)

シルバーバーチは,

「霊格が高いことを示す一ばんの証明は人を選り好みしないということです。」『シルバーバーチの霊訓(六)』42頁(潮文社)


と述べていますが,人を選り好みせず,誰に対しても分け隔てなく接するというのは,言うのは簡単ですが,いざ実践となるとなかなか出来ないですね。。。

先輩弁護士と事務員さんとで態度を変えるというのは,今まであんまり考えたことなかったのですが,私も無意識にやっているのではないかと思い,身の引き締まる思いがした次第です(>_<)

2017.11.11 20:12|仕事
私は,普段,DV被害者である女性側からの相談を受けることの方が多いのですが,最近,DV加害者側の男性から依頼を受けることがありました。

その男性は,非常に紳士的で物腰柔らか,一見すると「いいお父さん」のように見えて,「こんな人が奥さんに暴力振るうの??」と思えるような方でした。

男性である私に対してだけではなく,事務所の事務員の女性に対しても,紳士的な態度をとっていて,事務員さん達も「DV夫には見えない!」と一様に驚いていました。

DV加害者は外面が良かったり,社会的には成功して信頼される人だったりする,と言われますが,まさにそうなんだなあと思いました。

その男性から話を聞いていると,確かに妻に対する暴力はあって,それが原因で妻が別居したとのことでした。

しかし,その暴力の内容と,目の前にいる紳士的な男性とが,どうしても頭の中で結びつかず,「いま見せている顔は仮面なのか・・・」と何やら怖くなりました(~_~;)

結局,この件は裁判となり,予想通り,妻側は夫のDVを強く主張してきたのですが,妻が夫の暴力についての証拠保全をしていなかったので,裁判上はDVと認定されずに,夫に有利な形で解決しました。

夫からは非常に感謝されたのですが,果たしてこれでよかったのか・・・と後味の悪い事件でした。

夫から依頼された弁護士にすぎない私が,夫のことを説教したり,DV加害者の更生プログラムを受けるように強く言ったりということは,なかなか難しいですね(>_<)

裁判も夫に有利な形で終わったので,夫はおそらくDVのことも反省はしていないと思いますし,今後,再婚などして他の女性に対しても同じようにDVをするかもしれないと思いました。

そこは,弁護士としての限界を感じますし,依頼者全員を自分の力でいい方向に変えようとすること自体,難しいのかもしれませんね。

そういうときは,シルバーバーチが繰り返し言っている「たった一人だけでもいい」という言葉を思い出すようにしています。

「暗闇にいる人に光を見出させてあげ,苦しみに疲れた人に力を与え,悲しみの淵にいる人を慰め,病に苦しむ人を治し,無力な動物への虐待行為を阻止することができれば,それがたった一人の人間,一匹の動物であっても,その人の地上生活は十分価値があったことになります。」(『シルバー・バーチの霊訓(一)』101頁(潮文社))

  
なので,この件について振り返ってあれこれ考えるよりも,他の依頼者のためにできることを考えたいと思いました(^ ^)

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Author:spilaw
性別:男性
年齢:30代
職業:弁護士
座右の書:『シルバー・バーチの霊訓』

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